横から見た建築・都市
   
 
 
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2006.07
 
 

表参道ヒルズ、本当に良くなかった。  同潤会のときは通りに深みを与えていたが、今は壁。
裏通りとの連続性は全くなくなり、長城のように存在して、裏と表をはっきりつくってしまった。
内部の吹き抜けでさえ、通りとの連続性はゼロである。
根本的なところでの配慮を抜きにしておいて、通り添いにはチンケな流れをつくるなんて何かおかしい。

それに比して、プラダとQUICOは本当に良かった。
表も裏もなく、街の中に建ち、内部も街の延長のようである。
建築の中にいるのではなく、街の中を歩いているという印象である。

建築を考えようとするとき、いきなり建築からスタートするのではなく、一歩踏み込んで、都市をつくる、環境をつくるということから出発する気分が、この2つ建築からは強く感じられた。
一見、同じ指向性のようにも受け取られるTOD’Sとプラダの違いも、この辺にあるように思われる。

@ABのどのタイプもが、建築単体で勝負!という気分に満ちていたように感じられた。
その点、QUICOは、その勝負にはそっぽを向いてつくられていた。
建築から都市に逃げていくようにつくられた建築、という表現が伝わりやすいかもしれない。
坂本一成というところの、決め付けず・,とらわれない−自由の気分に充ちた建築であった。

                                       建築見学ツァー ・・・  3 

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