都市景観にとって、道の占める影響度は高い。
にもかかわらず高速道路・市街地の道路・住宅地の道路、すべて同じような仕様、ディテールなのはおかしい。
それぞれにふさわしいディテールが考えられるべきである。
ヨーロッパの街の石畳の道は魅力的だが、そうもできないのであれば、アスファルト以外の部分を変えてみてはどうだろうか。
草の道の復活である。
芝生、シロツメクサ、セダム、スミレ、春の七草秋の七草、いろんな道が出来れば楽しいではないか。
大学時代、尊敬する先輩が予言めかしてこんなことを言った。
”宮森、世界が滅亡するのは核戦争なんかではなく、細菌やウィルスによるにちがいない。
それと同じように、建築の革命は設計思想や計画理論などではなく、材料やディテールによるに違いない。”
この予言に従うなら、都市の変革も大都市の構想などによるのではなく、ディテールや材料の変革がウィルスのように拡がっていって起こるに違いない。